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梔子ゆきがヴァンパイア・クロニクルズの話をするために作ったブログ。偏見の混じった感想など。
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プロフィール
HN:
梔子ゆき
性別:
非公開
自己紹介:
腐女子歴がそろそろ人生の半分を越えた。
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ここは、梔子ゆき(くちなし・ゆき)による、アン・ライス著「ヴァンパイア・クロニクルズ」シリーズのファンブログです。あえて求めてきた方以外の閲覧は推奨しておりませんのでご注意ください。
主な記載内容は原作小説の感想文・考察などが中心となる予定ですが、原作自体に男性同士の同性愛要素が多分に含まれているため、BL小説を読んだ腐女子の感想が素直な言葉で書き綴られています。
同人BL文化に馴染みの無い方は最低限、「現実の同性愛に関する議論と、腐女子の妄想としてのBL論は別物である」ということくらいは理解していただくようお願いします。(かなり品位の低い表現をあえて使ったりすることもあるかと思いますが、現実の同性愛者に対する差別表現を意図したものではありません。)

また、『我ぞ腐女子だ!』という方も油断せず、以下の点をご留意ください。

◇管理人はレスタト×ルイ党のルイ派です。
◇しかし、浮気者で自由なレスタトが好きなので、誰と浮気してても萌え萌えに盛り上がります。カップリング固定主義の方とは、おそらく趣味が合いません。
◇デイヴィッド・タルボットの乱入も大歓迎です。デヴィレスルイでずっとイチャイチャしててほしい。
◇レスタトはリバ、ルイは総受、デイヴィッドは総攻です。

以上の事項をご了承いただけた方は、どうぞゆるりとお楽しみください!

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お久しぶりです。気がつけば、約1年ぶりの更新となっていました。
しかも、前回の投稿を見てみると、「来週くらいに更新します」みたいなことが書いてある…。信じられん。
もはや、私を形成する何もかもが信じられない想いでいっぱいいっぱいですが、何はともあれ更新できて良かった。

次の更新がいつになるかはわかりませんが…そのうち必ず更新します……!

いつかシリーズ全巻追いきるその日を目標に、マイペースに歩んでいきたいと存じます。

拍手[5回]

そんな薄氷を踏むような日々が続いたある夜。
ついにクロウディアの計画は実行に移され、レスタトは惨殺されます。

夜ふけに帰宅した時は僕も満足して、しばらくの間は、例の僕を悩ますもろもろの考えから解放されていた。だが、今夜がその時なんだな、とその時だんだん気づき始めた。彼女は今夜やるつもりなんだ。
どうして悟ったのかは、うまく言えない。僕たちの住い(フラット)の様子が僕を不安にしたし、同時に警告を発していたんだ。
クロウディアが裏の客間にドアを閉めてはいっていた。客間で、どうも誰かの囁き声が聞こえるような気がした。クロウディアが僕たちの住居に誰かを連れ込んだためしは一度もなかったんだ。(中略)だが、誰かがその部屋にいるのがわかった。
そこにレスタトが帰ってきた。何の歌か、低くひっそりと口ずさみ、ステッキで螺旋階段の手すりをラッタッタと叩きながら上がってきた。彼は細長いホールを抜けて入ってきた。顔は殺しのおかげで紅潮し、唇もピンク色をしている。そして抱えていた楽譜をピアノの上に置くと、「私は奴(※音楽家のこと)を殺したと思うか、それとも殺さなかったと思うか?」僕を指さしながら、彼はいきなり質問を投げかけた。
「わかるか?」
「殺さなかった」
僕はぎこちなく答えた。
「だって、君は一緒に行こうと誘っただろう。あの殺しをするのなら誘うはずはないからな」
「はっ、ところがだ! 私はカッとなって殺ったんだ。お前が一緒に来てくれなかったからだぞ」
そう言うと彼は鍵盤のおおいをサッとあけた。(中略)
彼は浮き浮きしていた。彼が楽譜をたどって指先で鳴らしてゆくのを見守りながら、僕は考えていた。
彼が死ぬなんてあり得るだろうか? ほんとに死ぬなんて果たしてあり得るだろうか? そして彼女はそれをやってのけるつもりなのだろうか?
ある瞬間など、僕は彼女のところへ行って告げたいとさえ思ったね。僕たちは何もかもあきらめなくてはならない、約束している旅行さえも、そして今まで通り暮らさなければならないよ、と。
だがこの時、もう後には引けないという気がしていた。彼女がレスタトを質問責めにしはじめたあの日から、これは――それがどういう結果になるにせよ――避けられないことだったのだ。
すると責任を感じて、僕は椅子に坐りこんで気持ちを沈めた。
(中略)
「どうだ、彼を殺ったと思うか?」
彼はまたしても訊ねた。
「いや、殺らなかった」
僕もくり返し答えたものの、その正反対の答をしかねないところだった。僕はひたすら仮面のような表情を保つことに神経を集中していたのだ。
「その通り。殺らなかったのさ。奴に近寄ってじっくり考えると、ぞくぞくするんだ。殺せるんだぞ、殺してやるぞ。だが今すぐにじゃないぞ、とね。その後で彼と別れ、できるだけ彼に似た誰かを見つける……彼に兄弟があれば……うむ、私は次々と片づけるだろう。で、その一族は、体から他ならぬ血が干上がるという摩訶不思議な熱病にたおれるというわけさ!」
彼は動物が吠えるような声で嘲るように言っている。
「クロウディアも一族まとめてというのが好みだったな! 一族と言えば、お前も耳にしたことがあるだろう。フルニエール家には幽霊が出るそうだ。奴隷監督は居つかないし、奴隷たちも逃げ出すんだとさ」
(中略)
裏の客間のドアが開き、クロウディアの足音がホールを通ってこちらに向かってくるのが聞こえた。
来てはいけない、クロウディア。僕は気配を察しながらそう思った。僕たちが皆破滅してしまう前に、立ち去るんだ。だが、彼女はそのままためらうこともない足どりでホールの鏡のところまで歩いてきた。彼女が机の引き出しを開ける音、続いてヘアブラシを使う音が聞こえた。花の香りの香水をつけている。彼女が部屋の入口までやってきた時、僕はゆっくり振り向いて彼女と向かい合った。
彼女はまだ白ずくめだった。そしてピアノの方へと、カーペットの上を音もなく斜めに横切った。そして鍵盤の端の方に立ち、板の上で手を組むと、顎を手の上にのせた。視線はぴったりレスタトに注がれている。
僕にはレスタトの横顔も、その向こうの、彼を見上げている彼女の小さな顔も見えた。(p209-212)


さて。ここから先はいよいよ、クロウディアによるクロウディアの為のレスタト惨殺シーンに入っていくわけですが、皆さまお気づきでしょうか。
この後、実に8ページに渡って、ルイは一言も喋りません。
そして、8ページぶりに喋った言葉が何かというとですね、

「クロウディア、そんなことしてはいけない!」(p220)

って言うんですよ。

いや、遅いだろー!
それ言うなら、もうちょっと早く言わなきゃ意味ないだろー!
本当に……この辺りのルイの言動、心情描写っていうのは、本当に中途半端としか言いようがないです。それも含めてルイの性格と言ってしまえばそれまでなんですが。
ルイはクロウディアの殺意にずっと以前から気づいていたわけなので、この場に至る前にもう少し自分のスタンスを定めておいても良かったんじゃないかな~と思うんですけどね。それはつまり、レスタトとクロウディア、どちらを選ぶのかということですけれども……決められなかったんでしょうね。
もっとも、ルイはそもそもレスタトが本当に死ぬとは端から信じていないような節もあります。「彼が死ぬなんて果たしてあり得るだろうか?」と何度も自問している。
今更といえば今更なんですが、この部分は、レスタトがルイの心身をどれほど深く支配していたかを端的に表しているように思います。ルイが「レスタトは不死身だ」と信じているのは、一見無理もないように思えるんですが、よく考えると客観的な根拠はないですよね。実際(この時点では)不死身ではないし、ルイ自身、レスタト殺しを試みたことはないわけですから。
もしかしたら、レスタトには「殺しても死にそうにない」雰囲気があるのかもしれません。云わば「カリスマ性」といいますか、「どんな危機に陥っても、アイツなら絶対生きて帰ってくるに決まってる!」っていう、主人公オーラみたいなものが。
そういう意味で、ルイはレスタトのことを信じきっているのだな~と思いました。

――が、レスタトは死にます。

レスタトがついに息絶えてしまうと、ルイは放心状態のまま、クロウディアにせっつかれるがままにレスタトの遺体を沼へ捨てにいきます。この、ルイがレスタトの遺体を見送る描写は、梔子的にヴァンパイア・クロニクルズの名シーンTOP5に入る名文です。

僕はとうとうレスタトの死体を腕の中から水の中へすべりこませた。僕は水面近くにわずかに見える白い定まらぬ形をしたシーツを見ながら、身も心も震えてじっと立ちつくしていた。(中略)
これがレスタトか。これが変身と謎のすべてなのか。死んで永遠の暗黒に没してしまうではないか。
僕は不意に自分を引き寄せる力を感じた。何かの力が、彼と一緒に沈んでゆけ、暗い水の下に沈んでもう決して戻ってくるな、と僕を促しているようだった。(p224)


大好き!! やばくない? レスタトと一緒に永遠の暗黒に沈みたいルイ、やばくない?(いや、やばい←反語)
レスタトという絶対の存在を喪ったルイは今や、地上に彷徨う哀れな子羊となってしまったのですよ!
しかし、ルイにはクロウディアという『幼い』子どもが、置いていくことのできない娘がいました。

レスタトを殺害した翌日、クロウディアは遺品を引っ掻きまわして、レスタトが果たしてどこからやってきたのか、誰が彼をヴァンパイアにしたのかを知る手がかりを探し求めましたが、何も見つからずに絶望します。

「何もないわ!」
彼女はしまいに愛想をつかした。衣類を炉の火床に詰めこんだ。
「どこからきたのか、誰に作られたのか、手がかりの一かけらもないんだわ!」
そう言って、さも僕の同情をあてにしているように僕を眺めるのさ。僕はうしろを向いてしまった。見るに耐えなかったんだ。(中略)
「彼が死ぬのは当然の報いよ!」
彼女が言った。
「それなら僕たちも死んで当然だ。同じことだ。僕たちの夜の生活のことを考えてみろ」
僕はぴしゃりと言いかえした。(中略)
「きみの面倒は見てゆくよ。きみはひとりでは自分の面倒が見られないのだからね。だが、そばをうろうろして欲しくない。きみが自分用に買ったあの箱のなかで寝るんだ、そばに来ないでくれ」
「ああするつもりだと言ったじゃないの。そうでしょう……」
彼女はそう言った。彼女の声がこんなに弱々しく、小さな銀の鈴のように聞こえたことは初めてだった。(中略)
「ルイ、言ったでしょう!」
彼女の唇はわなわなと震えていた。
「あたしたちのためにしたのよ。あたしたちは自由になれるのよ」
彼女は見るに耐えなかった。その美しさ、見かけの無心さ、おまけにこの凄まじい訴えかけはどうだ。
僕は彼女の横をすり抜けた。気がつかなかったが、たぶん押しのけるようにしたのだろう。そして階段の手すりまでくる直前に、聞きなれない音を耳にした。
僕たちが一緒に暮らした年月のなかで、こんな声ははじめてだった。(中略)
彼女が泣いていたんだ!
その泣き声は僕を心ならずも後戻りさせた。(中略)
「ルイ……あなたを失ったら、あたしには何もないの」
彼女は囁いた。
「あなたを取り戻すためなら、してしまったことを元に戻したいわ。でも、してしまったことはもう取り返しがつかないのよ」
両腕を僕にまきつけ、僕の胸によじ登るようにしてすすり泣くんだ。僕はしぶしぶ手で彼女に触れたが、やがてどうにもならないように手が勝手に動いて彼女を包みこみ、抱きしめ、その髪を撫でていたんだ。
「あなたなしで生きて行くくらいなら死んだほうがましだわ。彼と同じような死に方をしたほうがましよ。さっきみたいな目であたしを眺めるならもう我慢できない。あなたがあたしを愛してくれないなら、もう駄目!」
すすり泣きはますます大きく激しくなり、とうとう僕はかがんで彼女の柔らかな首筋や両頬にキスをしてしまった。(中略)
「よしよし、いい娘だ……」
僕は言った。
「よしよし、いい娘だ……」
そして彼女をそうっと静かに腕で抱きしめ、うとうととまどろむまでそうしていた。彼女は、あたしたちは永遠に幸福なのよ、レスタトから永久に解放されたのよ、あたしたちの生涯の大冒険の門出よ、などと呟いていたな。
あたしたちの生涯の大冒険か。この世の終わりまで生き続けられるというのに、死ぬことに何の意味があるというのだ。(p225-228)


さて、どうですか皆さま。この、ルイの恐るべき優柔不断さ!
クロウディアがレスタトを殺すのを止めもせずに見守って、死体処理にまで手を貸しておきながら、この期に及んでクロウディアに対するこの言いよう。
あなた、クロウディアが殺害計画を実行しようとしていることに気づいてましたよね?
『やめるように言いに行こうかな~と思ったけど、クロウディアの殺意は自分にも責任があると思ったから、椅子に坐りこんで気持ちをしずめた』んですよね!? 上に引用した原文にそう書いてあるよ!!
ルイに、クロウディアを説教する資格なんかあるんでしょうか。この部分におけるルイの怒りは、客観的に見てもちょっと納得がいきません…。
そんなに怒るくらいなら、クロウディアが実行に移す前にもっとハッキリ自分の立場を明らかにすべきだったし、しかも……怒ったわりには、ちょっと泣いたくらいで許しちゃうとか、何なの? いや、クロウディアがじゃないよ? ルイ、お前の怒りはほんと何なの?

『見るに耐えなかった』とか、『しぶしぶ手で触れた』とかいう描写を見る限り、ルイは本当はクロウディアを許したくなかったのだと思います。ただ、彼女があまりにも小さく、か弱く、哀れな存在だったので、憎しみを持続できなかっただけなんですよ。そういうのは「許し」とも言わなければ「優しさ」とも言わないと、個人的には思うのですがね。
結局のところ、ルイは夫と娘と3人で暮らす生活が幸せだったので、その暮らしがずっと続いて欲しかっただけなんだなと思います。
クロウディアがレスタトに殺意を抱いた時、ルイは「無理もないことだ」と思ってはいたけど、その2人がもはや共存できないという現実を受け入れてはいなかったんですね。どちらかがこの世から消えると覚悟できていたら、ルイもどちらかを選ばざるを得なかったはずです。
これは完全に私の想像になってしまうんですけれども、これ、たまたまクロウディアの計画が成功したからこういう展開になってますけど、もしレスタトが正当防衛でクロウディアを返り討ちにしていたら、それはそれで怒るんでしょ?と思うと、本当に……私はルイファンですけど、何とも言えない。
あと個人的には、ルイに突き放されたくらいで『してしまったことを元に戻したい』などと口走ってしまうクロウディアも、ちょっとどうなのかと思わなくもないです。レスタトの死が、あまりにも軽く扱われすぎていて、さすがに可哀想になってきます。

おいおい、君たち家族だろ。何故、イチ読者でしかない私の方が居たたまれなくならなきゃならんのだ!

レスタトはレスタトなりに、ルイとクロウディアのことを本当に愛していたのにね…。

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改めて自分のブログを見返していたら「すごく見にくい!!」と思ったので、テンプレートを白地のものに変更し、文字間隔・行間・フォントサイズを少しいじってみました。
HTMLを書かなくなって久しいせいでスタイルシートを編集するのにえらい時間がかかりましたが、ちゃんと表示されているかどうかとても不安です…;
どこか表示が変な部分があったらご一報ください。

前回更新からコメントを下さった方々、ありがとうございました!
今後もマイペースで細々とやっていきたいと思います。
しかし…丸一年やって、第1巻がまだ終わってないというのは自分でも予想外です。
何とか悪魔メムノックまではいきたいと思ってるんですが、先は長いなぁ。

とりあえず、感想の続きはこの週末にアップしたいと思いますのでよろしくお願いします!

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ブログをご覧の皆様、ご無沙汰しています。梔子です。
随分と更新の間があいてしまい、心苦しい限りです。

ブログの動きがない間も他のところではもそもそ活動はしていたのですが、ここしかご覧になっていない方には、

「熱が冷めたのかな…」

とか、

「もう更新する気無いのかな…」

とか、思われても仕方ない状況かと思います。が、とりあえず

『そんなことはないぜ!』

ということを伝えたくて、こうして参上いたしました。
もう少しコンスタントなペースで更新したい気持ちはあるのですが、仕事や生活…はまぁともかく、二次創作の活動やら何やらとのバランスがなかなかとれません。
ただでさえ遅筆なのに;

二次創作との発表の場を分けているのは、閲覧者から見て、その方がストレスがないだろうと思ったからなのですが、体勢を改めるべきかもしれないと思っています。
私が見る側の立場だとしても、マイナージャンルでせっかく見つけたサイトが更新停滞してたら、関心を持続するのはなかなか難しいところです。
私がそのうち更新するつもりでいても、実際に更新がなければ読者からはわからないわけですからね…。

そういう点を考慮すると、私が他の場所に発表している二次創作作品などもこちらで同時に公開するようにして、管理人の動きを可視化していった方が良いのかな、と思えてきました。
このブログをご覧の方の中には、「そういうものを求めてきたわけじゃない」という方もいらっしゃると思うので、微妙なところではあるんですが…。

もう少し検討を重ねた上で、近いうちに色々と整理していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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